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株/投資/ヘッジファンド/きまぐれぽんた

株/投資/ヘッジファンド/きまぐれぽんた

TCIのいろいろ話

米投資週刊誌バロンズは記事の中で、英アクティビスト・ヘッジファンド、
TCIが、Jパワーの株式買い増しによる経営改革には時間がかかるが、
最後にはやり遂げるだろう、と報じている。現在、ザ・チルドレンズ・
インベストメント・ファンド(TCI)はJパワーの発行済み株式の9.9%を
保有する筆頭株主だが、これを2倍の約20%まで株式を買い増す
計画を進めている。しかし、経済産業省は先月13日に、国益を理由に
買い増し中止命令を決定した。他方、TCIは、Jパワーの株主への
説明会を開き、6月のJパワーの株主総会を目指して委任状争奪戦に
入っている。

代表のクリストファー・ホーン氏(41)は、Jパワーの経営陣が、配当
利回りを現在の1.5%から3%に引き上げれば、10年物国債の利回りの
2倍となり、株価も2倍になると主張しているのに対し、Jパワーは
新しい原子力発電所建設費用のため増配は困難としている。また、
Jパワーは買い増しを阻止するため、取引先企業の協力を得て、株式
持合いにより発行済み株式の時価総額を10%引き上げて対抗している。
しかし、ホーン氏は、Jパワーの株価が2006年以降、40%も下落して
いるのは、持論の正しさを示すものだとし、株主やメディアの経営改革に
対する要求は今後高まると見ている。

高リターンを上げるホーン氏の投資戦略は、公益事業や鉄道、通信など
すでに寡占状況にあり、地味ながら株式の割安感があって高利回りが
期待できる業種に重点的に投資するというもの。いわば、バリュー・
ドリブン型のプライベートエクイティ(PE)ファンドに似た手法が特徴だ。
また、TCIは、米国の著名投資家ウォーレン・バッフェットと同じような
投資対象企業に対するアプローチを取っているのも特徴の一つ。
バフェット氏が実績のある経営陣を好むのと違い、ホーン氏は経営陣の
入れ替えを含め、株主の利益を最優先させる経営への転換を追求して
いる。


フジサンケイ・ビジネスアイでは、個人株主や機関投資家向けに株主
総会での議決権行使について助言する日本プロクシーガバナンス
(JPG)は5日、Jパワーの今月末の株主総会で、中垣喜彦社長の
再任に反対するよう助言する方針を決めたと報じた。JPGはJパワーの
業績を精査、5月には会社側とも面談した結果、情報開示やコーポ
レート・ガバナンスが十分に機能しておらず、投資家への説明が十分
ではないと判断。Jパワーに対しては、筆頭株主である英系投資
ファンド、ザ・チルドレンズ・インベストメント・ファンド(TCI)が同社長の
再任阻止や増配要求可決のため、委任状争奪戦を仕掛けており、
JPGの判断が総会での勝敗に影響を及ぼす可能性もあると指摘して
いる。仮に、社長の再任が反対されれば、企業規模や業態などから
衝撃度はアデランスの比ではないと思われる。同時に、議決権行使に
対する助言サービスも米国並みに注目度が高まっていくだろうね。



こんなおまけもついでに。。。。
米大手鉄道会社CSXのウォードCEOは、アクティビスト・ヘッジファンド
との間で妥協点を探る話し合いを行っていたことを明らかにした。米大手
鉄道会社CSXのマイケル・ウォードCEOは、アクティビスト・ヘッジ
ファンドによるCSXの委任状争奪戦に関する公判において、CSXの
幹部がザ・チルドレンズ・インベストメント・ファンド(TCI)のクリストファー・
ホーン代表との間で、歩み寄るための協議を展開していたことを明らかに
した。

アクティビスト・ヘッジファンドとして知られるTCIと3Gキャピタル・
パートナーズは、来月開かれるCSXの年次株主総会での取締役
選出を目指し、委任状争奪戦を繰り広げている。両ファンドは今回の
裁判で、ウォードCEOなどのCSX経営陣が、年次株主総会の期日を
6月に延ばすなどして委任状争奪戦を頓挫させようとしていることに
対し、これは株主利益ではなく自己の利益を守る行為だと主張している。

一方のウォード氏は、TCIから「狙われている」と感じており、CSXの
取締役会に彼らの取締役が選出されれば、ファンド側はウォード氏を
CEOの椅子から追放しようとするだろうと発言した。ウォード氏はこれ
までに、両ファンドが「ひそかに協力して」取締役会を実質的に支配
しようとしていたとし、スワップ取引のポジションを公開しなかったことは、
連邦証券取引法に定められた開示義務違反だと主張していた。


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